「楽しいですか?」という質問に答えてみる

先日高校の人権学習の授業でお話をさせていただきました。
私のこれまでの経験とか、普段の生活に関することとか。
みんな、メモを取りながら真剣に聞いてくださってました。感謝です。

で、話を聞いてくれた生徒さんの感想文を読んだのですが、その中にこんな質問があったんです。
「楽しいですか?」

最初は「ん?」と思いました。
でもこれ、すごく「いい質問ですねー(池上彰さん風)」なんですよね。
視覚障害者として生きていて楽しいのか。
深~い質問です。
そういえば私、楽しいのかな?
改めて考えてしまいました。
ということで、この質問に真剣に答えてみようと思います。

「楽しくない」はいっぱいある

日常の中で「楽しくないかも」と感じる要素を探してみると、いろいろと浮かんできます。
見えていないことで思うようにいかず、プチストレスがたまる。そういうことって結構あるわけで。

例えば先日ネット上でちょっとした買い物をしようとしたときのこと。
スマホで手続きを進めていたら画像認証にぶつかりました。音声などほかの手段はない様子。
仕方がないので夫にやってもらってどうにかクリア。
これでもう大丈夫だと次の手続きに進もうとしたら、今度はスマホでは操作できない部分に遭遇。
パソコンに切り替えてどうにかクリア。
という感じで購入はできたのですが、何かと面倒だったんですよね。

プチストレスの種は、移動にもあります。
「今日は天気がいいから一人で遠出したいなあ。そうだ、京都へ行こう」みたいなことがしたい。
でも思うようにいかないんですよねー。一人で安心して行けるのは慣れた場所だけ。
ヘルパーさんなどに頼むとしたら前もって計画を立てておく必要があるし、思い立ったときパッと出かけるというのは難しい。残念です。

こういうことってまだまだたくさんあるんですよね。
もっと大きな話で言うと、障害者雇用の現状がなかなかよくならないなというモヤモヤもあるし。

質問に答えるとしたら

それでも、冒頭の質問に対する私の答えは、「楽しい」な気がするんですよね。
いろいろあるにはあるけど、やっぱりネットには助けられてるし。
生活環境はどんどんよくなってきてると思うし。
幸運なことに、温かい人に囲まれてるし。
解決の難しい課題はいっぱいあるけど、私も自分にできることを地道にやってみれば何か変わるかもしれないし。
私、基本的に満足してるんですね、きっと。

これからどうなっていくかはわかりません。それでも今こうして「楽しい」と言えることに、改めて感謝しようと思います。

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