視覚障害者の得意分野を活かせる文字起こしの仕事について、考えさせられたこと

1月末退職予定、現在時々出勤しながら有休消化中の私。
今日で今年の出勤は最後でした。
で、ちょっぴりこれまでの業務を振り返ってみたりする今日この頃なのですが、実は思うところがありましてですね。
今回はそれを記事にしてみます。

危機感を抱きました

会議やインタビューなどの文字起こし作業。これが私の会社でのメイン業務です。
この業務の1つについて、ちょっと考えさせられる連絡がありました。
「これまで議事録作成をお願いしてきましたが、Teamsの文字起こし機能を使えばほぼ正確に文字化できることがわかったので、依頼はこれをもって終了とさせていただきます」とのこと。
驚き半分、納得半分、というのが私の感想でした。

Teamsの文字起こし機能。最初は英語のみでしたが、日本語にも対応したんですよね。
精度はどの程度のものなのか。私は実際に試していないのでわからないのですが、かなり優秀のようですね。

こ、これって、私の仕事なくなる流れ??
って、私はもう会社を辞めるわけですが何となく複雑な気持ちになってしまいます。
技術の進歩は嬉しいこと。それ自体を否定するつもりは全くないけど、ちょっと心配。

いつかはこうなるだろうなと予想はしていました。
だってたまにSiriさんに話しかけたりするけど、ほぼ間違いなく私の言ったことが文字化されてるし。
(まあ「ヒュッケ」と何回言っても「出家」としか認識してくれないみたいなことも時にはあるけど)
でもこうしてリアルに業務依頼に影響が出てくると、やっぱり衝撃的。

文字起こしは、普段耳から情報を得ることの多い視覚障害者にとって、得意分野を活かせる仕事。
だけどこれからは……。
新たな業務としてどんなことができるのか。そういうことも考えていかないといけないんだろうなあと思います。
「障害者の仕事をなくしたくないからこれ以上技術が進歩しないほうがいい」って話では決してないし。

とはいえ文字起こしでも、人間の出番が完全になくなるわけではないと思います。
より正確でより読みやすい議事録を作ろうと思えば、人の力が必要になるはずなんです。
そこはまだまだ機械には負けないんだからね、って自信を持ちたいところですねー。

文字起こしで得たものは今後の活動に活かせそう

そんな文字起こしですが、私はこの仕事ができてよかったなと感じています。
何がよかったかと言うと、特に大きいのは読みやすい文章を書く訓練になったということ。
発言内容をそのまま文字にすると読みづらいので、ある程度整える作業をすることが多かったんですよね。

それに、語彙も増えました。
この前も新しい言葉に出会ったんですよ。
「VUCA(ブーカ)」ってご存じですか?
Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字をつなぎ合わせた造語なんだそうですね。
将来の予測が難しい現代を表しているのだとか。
文字起こしをやってなければ知らなかった言葉です。

こうして考えてみると、いいタイミングで今の会社に入れたなあとつくづく思います。幸運でした。
出勤するのはあと7日。
わあ、7日か。

まあその前に長いお休みがあるので、今後のこととかじっくり考えようと思ってます。

コメント

カテゴリー

タイトルとURLをコピーしました