先日こんな記事を書きました。
なみの全盲ありのままライフ:め書きと格闘した点字競技会
点字関連のエッセイなのですが、これを書いて思ったことがあるので今回はそれを記事にしてみます。
伝えるって難しい
このエッセイでは、私が盲学校で経験した点字学習を取り上げています。
点字使用者って、視覚障害者の中でもほんの1割程度といわれているんですよね。だからこういう点字に関することってあまり知られていないし、面白いかなあと思って書いてみたんです。
簡単に言えば、「点字競技会っていうイベントがあって、その中で点字の基本である「め」の字を2分間ひたすら書き続けるっていうのをやったんやけど、それがめちゃめちゃしんどいねん!ほんまつらいねん!」という話。
このときのことは鮮明に覚えているので、しっかり気持ちを込めて表現したわけです。
でもですね。。
その「め」を書き続ける2分間がどれほどしんどいものなのか、ちょっとわかりにくいというご意見をいただきまして…。
そうか。そうですよね。点字で「め」を打ち続ける感覚って想像しにくいものですよね。
もっと適切な表現を探すべきでした。
何だろう…。漢字の書き取りをイメージしていただければまあまあ近いでしょうか。
私からすると「疲れる!」という印象がすごく強かったので、その気持ちが暴走してしまった感がありますね(^^;
(あ、でももしかしたら「め」を打ち続けることでそれほど疲れるのは私の打ち方が悪いせいなのかも。うまい人ならそこまで疲れないんじゃないかな)
うーん、難しい。伝えるって。
伝わる表現を追究したい
伝えることの難しさ。それはもう日々感じるんですよね。
例えば、時々「見えないってどんな感じ?」と聞かれることがあって、どうにか私の感覚を伝えようとするのですが、これもまた悩ましいところで。
以前このブログでもそのあたりのことを書きましたが、うまく表現できているのかどうか…。
そして逆に、見えるという感覚を私が理解するのも難しいんですよね。
目の前に美しい景色が広がっていて、それを丁寧に説明してもらったとしても、私は感動できないかもしれません。
それでも、見えない私の感じている世界を多くの人と共有できれば楽しいはず。
美しい景色がどれほど美しいのか私なりに感じることができればうれしいはず。
伝えようとすること、理解しようとすることって大切なんですよね。
言葉で伝えられることには限界があるのかもしれません。
結局のところ、経験してみないとわからないという部分もあるわけで。
だけど、できる限り、言葉で伝えたい。
文章を書く者として、少しでも伝わる表現を追究していきたいと思うんです。
例えばハリーポッターの世界とか、誰も見たことのないものが登場するわけですが、自分なりに想像しながら楽しく読めるんですよね。
そういうのが書ける人になりたいなあ。
今回エッセイに関してご意見をいただいたことで、考え方の幅が広がったような気がします。これをきっかけに成長できたらいいな。
コメント
点字を習いはじめた時、間違える度に
裏側から指先で押してました。
後から、間違えた点字を上から、め押しすれば消したことになるから。
それ、先に言って欲しかったです。
タテシナさん
そうですね、「め」で消すほうが楽ですよね。まあ「め」で消すのもそれはそれで面倒だったりしますが。
点字って、間違えたときの修正が大変ですよねー。